格闘技と武術について(加筆1)
このところ格闘技と武術、武道について述べてきましたが、その中で一点質問がありましたので加筆致します。
筋力は武術習得について有害にすらなりうるという点です。
筋力は格闘技をするに当たっては必要不可欠でしょう。
ところが武術の習得では有害ですらあるとはどういう事でしょうか。
格闘技も武術も「強くなる」という目的は同じはずです(武道は建前上(?)人格形成が目的ですが、本質は同じだと思っています)。
なのに片や必須で片や有害と言うのは少し面白いですよね。
答えは至ってシンプルで、武術の習得において筋力があれば効率的な方法(=正しい技の掛け方)でなくても技が掛かってしまうので、正しい技の掛け方を覚えなかったり、間違っていても気づかない点にあります。
ですので、筋力は武術の「習得」には不向きなのです。なので武術によっては一切の筋トレを禁じているところもあります。もちろんきちんと脱力できれば無害ですが、これがまた難しいですよね。
力でも技が掛けられればいいじゃないか、という方もいらっしゃいますが、武術の練習においては技が掛かるかどうかではなく、正しく(効率的な方法で)掛けられているかが重要なのです。力が強い人も、自分以上に力の強い人には一切効果がないのでは武術をやっている意味がありません。自分よりも筋力の強い人と戦う必要があるときの為に、普段は力を使わずに正しい方法を学ぶべきなのです。
続きは次回に タクティカル・シラット 岩田
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