シラットの話4「カランビットの魅力と特性」
一般の方は名前も聞いたことがないと思いますが、シラットで練習する武器のひとつに「カランビット」というものがあります。
このカランビット、シラットの練習生にはかなり人気の高い武器で、むしろこのカランビットを扱いたいがためにシラットを練習しているという方までいらっしゃいます。
では、このカランビットのどこにその魅力があるのでしょうか。
人により様々だとは思いますが、ひとつはその独特のフォルムでしょう。
弧を描いた刃にフィンガーリングがついた独特の形をしています。
その美しさにカランビットのコレクションをしている方もたくさんいらっしゃいます。
しかし、真の魅力はその特性にあり、特筆すべきものは5つあります。
【1つ目の特性】
本来カランビットは順手に持って鎌のように手前に引いてドリアンのような木の実や稲を刈ったりする道具です。
ただドリアンやヤシの実のような茎の太い果実をナイフでいくつも切っていると握力が利かなくなり、効率が悪くなったり最悪ナイフを落としてしまう危険性がありました。
ひとたびナイフを下に落としてしまうと拾いに木を降りるには大変であるうえ、下を歩いている通行人に当てて怪我をさせてしまう危険性もあります。
そこで一人の天才がこの三日月状のナイフに指を通すリングをつけることを思いついたのでしょう。これによりカランビットを落とすことがなくなり、また強く握らずとも物が切れるようになりました。
このフィンガーリングがついたことによって、武器として使う際にも「落とす」「奪われる」という最悪の状況が極めて生じにくいことになりました。
これがカランビットの特性の第一番目です。
…長文失礼いたしました。続きはまた後日書きます。
7月10日の定期教室でもカランビットの練習をしますので、ここらへんにも触れたいと思います。
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